参院選3日公示 激戦へ 長野県区は5氏が立候補予定
20日投開票の参議院議員選挙は、3日に公示される。県区(改選定数1)には、立憲民主党現職の羽田次郎氏(55)=上田市、自民党新人で元外交官の藤田ひかる氏(35)=長野市、参政党新人で造園業の竹下博善氏(42)=同、政治団体・チームみらい新人で義務教育学校教員の山田雄司氏(35)=小諸市=が立候補に向けて準備を進め、政治団体・NHK党新人の加藤英明氏(66)も2日に出馬表明を予定している。再選を目指す羽田氏に、新人4氏が挑む構図になりそうだ。
羽田氏は春ごろから週末に支持者回りや国政報告会を重ねてきた。地元に戻れない分を補うため、初めてオンライン対話集会も開催し、5月上旬から延べ十数回、テーマを変えながら浸透を図ってきた。原田美登選対事務総長は「現職なので知名度はあるが、刷新感、伸びしろのある女性候補もいて楽観できない」と引き締める。
藤田氏は3月の出馬表明以降、「知名度ゼロ」の状態から、県内77市町村を回るとともにユーチューブ広告などのSNSも駆使して浸透に努めてきた。党県連の西沢正隆幹事長は「若く新しい力で自民党を変えていくんだという刷新感をPRしたい。元外交官の経験に裏付けられた政策にも説得力がある」と選挙戦を見据えた。
竹下氏は事務所を構える長野市を中心に県内各地で街頭活動を行い、SNSでの情報発信にも力を注いできた。5月以降はほぼ毎週末に1日計約3時間の街頭演説を続ける。党県連の今井英明広報部長は「実直に活動を続けている。支持者や演説を聞いた人がSNSに投稿してくれて、輪が広がっている」と手応えを語る。
山田氏は6月18日の出馬表明から間もないが、支援者同士で連絡を取り合う会話アプリには25人が参加し、陣営関係者は「一度も会ったことがない人からも協力がある」と手応えを語る。選挙戦では全77市町村を回る計画で、山田氏は「オンラインだけでなく、足を使い一人でも多くの人に認知してほしい」と話す。