政治・経済

坂井大野田の松を正月用に 筑北村が出荷拡大目指す

村が飾り松用のアカマツの採取地としての利活用を検討している村有地(坂井大野田)

 筑北村が、正月の縁起物「飾り松」に使われる村木・アカマツの枝葉の出荷拡大を目指し、坂井大野田の村有地の利活用を検討している。村が以前に建設工事の土捨て場として借り、5年ほど前に取得した山沿いの土地で、飾り松に適した実生のアカマツの若木が多く茂る。村と採取業者は「村ブランドの向上にもつながる有望な採取地」と期待する。

 飾り松の採取業者として村と契約する松田清志さん(45)=松本市梓川倭=が、村と利用の検討を進めている。西条の村有地で年間約2万7000本の飾り松を採取しており、村と「かざり松の郷協定」を締結している会社・ニジュウニドシー(22℃、長野市)を通じて、県内外の量販店へ出荷している。
 松田さんは「大野田の村有地が利用できれば、収量は倍増を期待でき、作業を手伝ってもらう村民の人数も増える」と収量安定や雇用増を見込む。利用契約を前提に、村での法人化と「かざり松の郷協定」の締結にも意欲を示す。
 村産業課は「『かざり松の郷』として筑北村産をより広くPRしていければ」とブランド化に期待する。年末にじわりと増える松の盗難防止パトロール強化などの対策も見据える。