塩尻の4小中学校 DX先導校に 本年度国が認定活用事例を全国に発信
2025/07/09
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塩尻市の四つの小中学校は本年度、小中学生に一人1台ずつ導入されているタブレット端末を活用した授業で主体的な学びの実現を目指す「リーディングDXスクール」として、文部科学省に認定された。各校はそれぞれのテーマで取り組み、デジタル化を促進する新しい学習活動や授業の改善のモデルとして、事例を全国の学校に発信している。
ICT(情報通信技術)の推進に力を入れる塩尻西部中と、中学校区の洗馬小と宗賀小が指定校に採択された。近隣地域の楢川小中学校が連携協力校に選ばれた。タブレット端末の標準仕様に含まれる汎用的なソフトウエアやクラウド環境を活用した授業を企画して実践している。
洗馬小5年1組は、特産のレタスの栽培体験学習の過程や成果をタブレット端末に記録して、全員で情報共有をしている。7日は、10日のレタスの収穫・販売会に向けて、販売経験がある塩尻西部中の生徒とオンラインで対面し、「どうやって売れば買ってもらえますか」「どう宣伝すれば人が集まりますか」などと質問して極意を教わった。地元の介護事業所・クレアせばの高齢者ともオンラインで話し、お薦めのレタス料理を尋ねた。サラダや肉巻き、みそ汁がおいしいと聞いた女子児童(11)は「販売会に来た人にレタス料理を紹介したい」と声を弾ませていた。
市学校教育課によると、「令和の日本型学校教育」の構築に向けた優れた実践の創出、普及の拠点となる「スクール」は、本年度は全国で754校が認定され、県内は10校で中信地区は塩尻市の4校のみ。同課学びの改革指導主事の島津和浩さんは「4校の先生たちが連携して新しい学びを改革し、子供たちの深い学びにつなげてほしい」と話している。