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2025年

2025.11.2 みすず野

2025/11/02
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 次々に歌われる童謡や唱歌を聴いて胸がじんわり温かくなった。今風に言えば「胸に刺さった」だろうか。松本で開かれ、県内の愛好20団体が順番でステージに上がったフェスティバル。各団体が息を合わせ情感のこもった歌声を披露した◆昔から歌い継がれる童謡や唱歌には時代を超えて大勢が親しめるように感じる。軽やかなテンポの曲を聴けば心が軽くなり明るい気持ちになる。哀愁を帯びた曲にはしんみりとしつつも心が洗われることもある。老若男女を問わず口ずさみやすいのも特長だろう◆時代を超越して心を打つ歌は「昭和歌謡」の曲の中にもある。歌詞に出てくる「小春日和」の日に、ラジオでよくかかる山口百恵さんが歌った「秋桜」もその一つ。何度聴いても「突然涙こぼし元気でと何度も何度もくりかえす母」の詞と哀愁漂うメロディーに目頭が熱くなる◆フェスティバルの実行委員長に話を伺い、童謡や唱歌の次代への継承が課題になっている現状を知った。多くの曲の詞に日本人が大切にしてきたものがたくさん紡がれている。若者たちの胸に刺さる方策はどんなものがあるか。いつまでも歌い継がれてほしい。

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