0000日(木)
2025年

信号ない横断歩道でダイヤマークなし多く 「まつもと道路交通考」改良ファイル⑪ 豊科駅近くの国道147号(安曇野市)

2025/07/25
後で読む

 安曇野市のJR豊科駅近くの国道147号には、手前にダイヤマークのない横断歩道が連続する場所がある。夜間の特に雨の日には直前まで横断歩道を視認できないことがあり、注意が必要だ。
 豊科駅入り口交差点から南の成相交差点にかけての約450メートルの区間に、信号機のない横断歩道が5カ所に設けられている。このうち横断歩道の手前にダイヤマークが施されているのは上りと下りの各1カ所だけだ。
 この周辺には居酒屋などの飲食店が多数あり、夜間に横断歩道を渡る人がいる。夜は対向車と自車の前照灯の光が交錯した場所に人が立つと見えなくなる「蒸発現象」も起きやすい。道路脇などに横断歩道の標識があるが、雨の夜には路面が光り、手前にダイヤマークがないと横断歩道がどこにあるのか分かりづらい。
 県警交通規制課によると、交通規則基準でダイヤマークは横断歩道の30メートル手前に1個、さらに10~20メートルの間隔を置いて1個から2個設置することになっている。ただ、路面表示設置マニュアルで「設置密度が高い場所で予告効果が薄れる場合には設置しない」ともされており、当該区間の横断歩道にダイヤマークがないのはこれに該当するという。
 道路標識に注意して運転するのはドライバーの義務で、視界が悪ければより慎重な運転が求められる。ただ、必ず中心視野に入る路面表示はあった方がより安全だ。ダイヤマークに代わるものとしては、道路管理者が横断歩道の手前にカラー舗装や文字表示を施す方法があり、改善が望まれる。
 安曇野市内の国道147号を管理する県安曇野建設事務所維持管理課は「限られた予算の中で要望のある箇所の対応も追いつかないのが実情。この場所については状況を見て検討したい」としている。