山形複合施設の基本設計決まる つながりを生む空間目指す
2025/11/18
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山形村は17日の村議会全員協議会で、村が新たに計画する、図書館とミュージアム、子供たちの居場所・住民の交流の場の三つの機能を備えた複合施設の基本設計を示した。「ヒト・モノ・コトがつながる『結(ゆう)の風景』」をコンセプトに、各機能を壁などで明確に区画せず、新たなつながりが生まれる空間を目指す。今後、来年8月までに実施設計を完了する予定で、秋に着工し9年度末の完成を目指す。10年度オープンとなる。

村農業者トレーニングセンター北側の屋外テニスコートに、延べ床面積約2000平方メートルの2階建ての施設を建設する。1階は中央の通路「通りミチ」沿いからそれぞれの活動が見えるように図書館やミュージアム、館内の案内コーナー、フリースペースなどを配置。東側に大きなひさしを取り付けてアクセスの拠点「結の広場」とする。2階の半分ほどは冷暖房に地中熱を活用する学習・閲覧スペースで、西側に見晴らしテラスを設ける。施設は非常時には村消防団の活動拠点とする計画で防災機能もある。
施設の周囲には井戸やあずまやを備えた公園を整備する計画がある。周辺の既存公共施設との回遊性を高める動線を整える。
複合施設の工事費は15億1910万円で、物価上昇や地中熱の活用面積の拡大、新たに必要になった地盤改良費用などの影響で当初より1億6900万円ほど増加した。
今年6~7月に3回のワークショップを開き、村民の意見を取り入れてコンセプトを決めた。担当の村教育委員会は「村民がつながり文化や村づくりを発信する拠点にしたい」と話している。



