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2025年

「県美術展」16日から安曇野市美術館で 知事賞に中信の3人

2025/11/15
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 安曇野市美術館で16日から24日まで、県内最大規模の公募展「第77回県美術展」(運営委員会主催)が開かれる。日本画、洋画、彫刻、工芸の4部門で568点を展示する。受賞作品37点のうち中信地区は12点で、最高賞の知事賞に、日本画の沖みどりさん(66)=安曇野市明科中川手、彫刻の丸山と志江さん(70)=池田町会染、工芸の一條隆好さん(73)=筑北村坂北=の作品が選ばれた。

 沖さんは2回目の知事賞受賞。「乱雑な日常の風景を描きたかった」(沖さん)という日本画「休憩」は、机上に山積みの本や崩れそうな(すでに崩れている)書類の束が印象的で、愛猫も片隅に登場させた。子育てが一段落した40代半ばから日本画に親しみ「制作は気分転換になって楽しい」と話す。
 丸山さんは中学校の美術教員を務める50代前半、本格的に彫刻を始めた。受賞した「四十雀の話」は高さ1.57メートル。体のわずかなひねりや動きで女性の体の柔らかさや豊かさ、優しさを表現。「表現や気持ちを制約することなく、のびのびと制作ができて楽しかった」と振り返る。
 一條さんの「炭化花器」は高さ60センチ、長径32センチで自宅に構える天山窯で制作。窯に煙を充満させて黒く発色させる技法を使い、独特の色合いをもたらした。小学校教諭の傍らで陶芸を始めて40年。「見たことがない美しいものに出合えることを信じ、土と向き合い炎を見つめて作陶していきたい」と語る。
 県美術展の開場は午前9時~午後5時(24日は2時)で17日休み。入場無料。
 3人以外の中信地区の受賞者は次の皆さん。
 【2部(洋画)】▽JA長野中央会長賞=湯川龍麿(木祖村)▽第一法規賞=塩原俊郎(塩尻市)▽早出賞=古畑睦弥(松本市)▽信用金庫協会賞=神谷誠一(同)古幡紀子(塩尻市)▽安曇野文化財団賞=西谷清子(同)▽NBS賞=増田康子(安曇野市)▽NHK長野放送局賞=小林信也(松本市)
【4部(工芸)】▽県教育委員会賞=松本恵美子(松本市)

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