ノーベル賞候補の堂免一成さん 高校生に最先端の化学語る
2025/10/31
					後で読む
					 学術賞「クラリベイト引用栄誉賞」を昨年受賞し、今年のノーベル賞有力候補の一人として名前が挙がった信州大学特別栄誉教授・堂免一成さん(72)が30日、松商学園高校(松本市)で講演した。普通科文理コースと特進コースの1年生約260人に向け、分かりやすい言葉で自身が取り組む光触媒や水素製造システムの研究について話した。
 堂免さんは、製造過程で二酸化炭素を排出せずに太陽光と水から水素をつくる微粒子光触媒を開発し、水素製造の高効率化などの研究を進めている。化石資源の使用などに起因する気候変動の問題に触れ、二酸化炭素を排出しないエネルギーの必要性や製造過程もクリーンにしつつ効率化や価格を抑えるための試行錯誤を紹介。「今後数年で実用レベルを達成したい」と述べた。
 最後に高校生に向けて、「自信がなくても取りあえずやってみることが大事。やらなければ始まらない」などと研究者としての経験に基づくメッセージも贈った。講演後に堂免さんが手掛ける水素製造システムの安全性などを質問した特進コースの近添英俊さん(16)は「新たな学びが得られて興味深かった。最後の言葉も将来仕事をする上で大切なことなので、心に刻みたい」と話していた。
 同校がスーパーサイエンスハイスクール事業の一環として生徒の化学研究への関心を高め、探究活動につなげようと企画した。

 
						 
             
             
             
             
             
             
             
             
             
             
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
             
             
            100-300x169.jpg) 
            


