塩尻・家庭児童相談が増加 987件 本年度上半期 センター開設で周知進む
2025/10/30
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塩尻市に寄せられる家庭児童相談の件数が、本年度上半期(4~9月)は延べ987件で、前年同期に比べ109件増えた。昨年4月に「こども家庭センター」が開設されたことから相談窓口の周知が進んだことも増加の要因だと考えられるという。
家庭児童相談のうち、児童虐待を含む養護相談は延べ545件で、大半が子育て中の親からの子供との関わり方に対する悩み。▽保育園に行きたがらない「登園渋り」が長く続く▽集団になかなか解け込めない―など子供の発達が絡む相談事例もある。自分の育児が良いのだろうかと不安になる親も少なくない。虐待相談は139件で、夫婦げんかを子供が目撃することによる「心理的虐待」が目立つという。子供の命に関わる重大な事案はなかった。
相談件数の増加について市は「悪いことではない」と受け止める。相談できる環境があれば、各家庭の課題が早期に発見・対応でき、虐待の未然防止にもつながるとみる。
こども家庭センターは、こども未来課(こども教育部)と健康づくり課(健康福祉部)に置かれ、児童福祉と母子保健で連携して機能強化を図り、必要があれば関係機関につなげる。11月は児童虐待防止推進の「秋のこどもまんなか月間」で、こども未来課担当者は「気軽に相談してほしい」と呼び掛ける。



