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2025年

小学校と保育園 学び連携 塩尻東小、2園と幼年教育

2025/10/28
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ポップコーン屋さんで使う物をテープや紙を使って作る児童

 塩尻市の塩尻東小学校と、学区内にある塩尻東保育園とみずほ保育園は本年度、学校教育と保育を連携する「幼年教育」で新たな取り組みを始めた。教員と保育士がタブレット端末機やパソコンを使って、日々の授業や活動の内容、子供たちの様子を情報共有し、指導の工夫を教え合って実践している。
 1年1部の児童21人は生活科の授業で「ポップコーン屋さん」の“開店”を計画した。担任の島田美香教諭は、児童が保育園でお店屋さんごっこをした経験を生かせることで「安心感を持って取り組める」と考えている。
 レジや看板、飾り物を作る作業では、模造紙や画用紙、段ボール紙、はさみ、テープ、ペンなどを用意した。インターネット上のチャットアプリを使って、事前に保育園に材料や道具の詳細を伝えると、もっと種類を増やした方がいいと提案があった。園には空き箱や空き容器など何かに使えそうな物がたくさん置いてあるという。塩尻東保育園の三村恵美子園長は「いろいろあると子供が使いたい物、作りたい物を考えてイメージが広がる」と助言した理由を話す。
 以前から教員と保育士の研究会、特定の学年の児童と園児の交流、教員の保育士体験を行っているが、本年度からは全職員が幼年教育に取り組んでいる。名取充校長は「『やってみたい』という気持ちを育ててきている子供たちの意欲を勉強の中にも生かせるような架け橋を、保育園と一緒につくりたい」と話している。
 市学校教育課によると、保育は子供の発達に合わせた遊びを通じて力を育てるが、学校教育は学習や指導の側面が強いという。子供が入学後に新たな環境にスムーズに慣れるためにも、幼児期と児童期の学びの連続性や一貫性が重視されている。

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