県西部地震の教訓、後世に 発生から41年、王滝で追悼式
2025/09/15
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昭和59(1984)年9月に王滝村を震源に発生し、死者・行方不明者29人を出した長野県西部地震から丸41年となった15日、同村松越地区の慰霊碑前で追悼式が営まれた。遺族や村関係者らが参列し、犠牲者に祈りをささげ、災害の記憶と教訓を後世に伝えることを誓った。
遺族代表として花を手向けた大家考助さん(74)=王滝村東=は、地震による土砂崩れで父・謙治さん=当時(72)=を亡くしており、「40年余りがたち父の年齢を追い越したが、あの日の情景は今も鮮明に思い出せる」と静かに語った。
村内ではこの日、防災訓練も行われ、参加した村民は非常時の行動を確認し合った。災害の激甚化・頻発化が指摘される中、大家さんは「『災害は発生するものだ』という心構えを持たなければならない」と述べ、平時の訓練と意識づけの必要性を訴えた。