穂高病院が体外受精開始へ 来年4月に市内初の生殖補助医療施設を開設 不妊治療が本格化
2025/08/30
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安曇野市穂高の穂高病院は来年4月、体外受精などの不妊治療を行う生殖補助医療施設を敷地内に開設する。市内では初めての生殖補助医療施設で、同病院では不妊症の診断から治療、お産まで切れ目のない医療を提供できる体制が整う。
施設名は「リプロダクションセンター」。卵子と精子をシャーレ上で受精させる「体外受精」と、顕微鏡で卵子に精子を注入する「顕微授精」を行う約50平方メートルの平屋の新棟を建設する。年間100例ほどの採卵を想定する。
穂高病院の分娩件数は年間約450件で、市の出生数の約4割の分娩を担う。生殖補助医療を行う機関は近隣では松本市内にしかなく、分娩施設のない大北地域の患者などが遠距離で通院できないとしてやむなく治療を断念するケースが少なくなかった。同病院の産婦人科の増田彩子医師(42)は「妊娠まであと一歩なんだけれど(諦めざるを得ない)、という人を助けたい」と話す。
同病院ではこれまで不妊相談のほか、不妊の原因となる子宮や卵巣疾患に対する腹腔鏡手術を年間約150件のペースで行ってきた。今年の秋ごろには人工授精を始める。
生殖補助医療施設の開設には億単位の費用がかかる。同病院は9月16日から11月26日まで770万円を目標に資金調達のためクラウドファンディングを受け付ける。市は少子化対策として補助する方針で、市議会9月定例会に提出した本年度一般会計補正予算案に医療機器購入助成費3000万円を計上した。
