全国総文祭1位の美須々ケ丘高演劇部 笑顔の凱旋公演
2025/08/18
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松本美須々ケ丘高校(松本市)の演劇部が全国高校総合文化祭演劇部門で全国1位となる最優秀賞・文部科学大臣賞を受けたことを記念して17日、上土劇場(同市大手4)で凱旋公演が行われた。1~3年生19人が全国の舞台を経て磨き上げた作品を披露し、市民や関係者ら立ち見を含む約250人を魅了した。
受賞作「愛を語らない」を上演。「文豪の父について、娘が書いた評伝を戯曲化した」設定のオリジナル脚本で、娘を主人公に自由奔放な父や取り巻く人たちとの人間模様を、時にユーモアを交えて描いた。テンポよく展開する物語や高校生の熱演に、来場者はのめり込むように見入り、大きな拍手を送った。
毎年文化祭の公演に足を運ぶ濱田邦子さん(57)=岡田下岡田=は「毎回感動する。全国1位は驚いたけれど納得の内容。頑張ってきたのだろうと感じた」と目を細めていた。
主演の3年・荻澤杏さん(17)は「お客さんの熱量もあって楽しく演じられた。精いっぱいの恩返しとして感謝が伝われば」と願った。部長の3年・吉澤美杜さん(17)は「全国を経験し完成度も意識も高まった。5月の公演は反省が多かったので、地元で悔いなくできてよかった」と晴れやかだった。
凱旋公演は、関係者や地域の要望を受け急きょ企画された。同部は例年、同劇場で3年生の引退公演を行うため部員の思い入れがあり、カーテンコールでは下級生から3年生に花束が贈られた。今年は23、24日に新国立劇場(東京都)で開かれる総文祭優秀校公演が締めくくりとなる。
