松本の高校生2人、将棋で全国へ
2025/07/08
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松本美須々ケ丘高校(松本市)2年生の山口未来さん(16)と、松本深志高校(同)3年生の髙橋杏さん(17)が、29日と30日に香川県まんのう町で開かれる第61回全国高等学校将棋選手権大会の個人戦に、県代表として出場する。5月に松本市で行われた県予選を勝ち抜いた。
山口さんは強者が集まる男子個人Aの部で初優勝した。準決勝は昨年の大会で、決勝は秋の新人戦でそれぞれ敗れた相手で、雪辱を果たした。個人戦は2位以内が全国に出場できるが、昨年の新人戦で3位。高校に将棋部はなく、毎日のようにタブレット端末でオンラインの対人戦をして経験を積んでいる。
日本将棋連盟の支部が開催する大会に出場したり、長野市出身のプロ棋士・田中悠一さんの将棋教室に月に一度行ったりし、戦った相手などと試合を講評して技術を深めている。山口さんは「代表になれてうれしい」と笑顔を見せ、「初めての全国大会。1回でも多く勝てるよう頑張りたい」と話している。
髙橋さんは10人が出場した女子個人の部で優勝し、4回目の県代表を勝ち取った。高校生になってから優勝と準優勝を3回経験し、全国大会に出場してきた。1月の全国大会では決勝トーナメントに駒を進めており、「次も決勝トーナメントに出場したい」と意気込む。
県大会は女子選手が少なく、髙橋さん以外は1・2年生で「優勝するしかない」と挑んだ。決勝戦後は疲労と緊張で足が震えた。棋道部に所属し、週2日活動している。他にもAI(人工知能)との対戦や、本、動画投稿サイトで戦術などを学んでいる。髙橋さんは「出場するからには勝ちにいきたい。最後の大会。悔いなく戦いたい」と話している。