阿部知事 木曽執務始まる 11日まで滞在 住民と対話
2025/07/08
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阿部守一知事が住民と触れ合いながら地域課題を共有し、政策形成に反映させる初の「知事木曽執務週間」が7日、始まった。初日は伝統工芸品や酒蔵といった地域産業を視察し、林業の担い手を志す若者らとも懇談した。知事は11日まで木曽地域に滞在して、防災・減災から観光、医療までさまざまなテーマを掲げた対話の場に参加する。
県は「フォレストバレー」と銘打ち、木曽谷・伊那谷を舞台に、自然と共生するライフスタイルや産業の創出を目指した多角的な取り組みを展開している。知事は木曽青峰高校(木曽町)を訪れ、県林業大学校(同)、県上松技術専門校(上松町)も加えた学生・生徒と意見を交わした。
青峰高3年生の森飛翔さん(17)は「木曽でキャンプ場を開設するのが将来の目標。交流人口を増やしながら移住につなげたい」と語った。知事は「人材育成や森林活用をうたうフォレストバレーの体現であり希望となる」とうなずき、スタートアップ支援の活用も視野に「そういった意欲を実現させたい」と強調した。
木曽くらしの工芸館(塩尻市木曽平沢)では、木曽漆器・曲げ物・お六櫛・木曽材木工芸品、南木曽ろくろ細工、蘭檜笠の関係者と懇談した。木曽おもちゃ美術館(木曽町)と木工振興拠点コウサクバ(同)を視察し、湯川酒造店(木祖村)では、酒造りを生かした地域活性化の取り組みに触れた。
