御杣始祭・御神木祭 終わる 上松の有志 記録集発刊へ 祭典会場・赤沢の魅力発信
2025/06/10
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「御杣始祭」と「御神木祭」が執り行われたばかりの上松町で、地元奉賛会の支援を目指す有志によるグループ「みひしろの会」が発足した。両祭の歴史を掘り下げる内容のレポート集「そこが知りたい 御杣始祭、御神木祭、森林浴」の近日発刊に向け準備を進めている。サブタイトルに「木曽源流詣」を掲げ、祭典会場となった赤沢自然休養林の誘客にもつなげたい考えだ。
赤沢を拠点に活動する自然保護・ガイド組織「NPO法人 木曽ひのきの森」のOBが中心となって会を立ち上げた。NPOの元副理事長の千村隆哉さんと、元理事長で今年4月に亡くなった横井剛さん=いずれも上松町=が組織の代表に名を連ねた。記録集の製作には半年ほど前に取りかかり、鳴海壽男さん=上松町=と上条靖男さん=木曽町三岳=も加えた4人が資料や記事、写真を提供した。
かつての杣頭が意気込みを語っている箇所は、平成17(2005)年の前回の祭りを記録した手書きの資料をひもといた。「最初の式年遷宮は?」「斧をなぜ『よき』と呼ぶの?」といった情報も載る。カラー70ページで「森林浴発祥の地・赤沢」の魅力発信には30ページを割く。全情報に英訳が付く。
経費を除く売り上げは御神木祭の関係団体に奉賛し、休養林の整備費用にも充ててもらいたい希望だ。編集を担当したNPOメンバーは「知識も意欲も盛んな90代が力を振り絞った一冊。秘められた魅力を世に出す契機に」と話している。
300部作り1冊2000円(税込み)。郡内の書店や一部の新聞販売店などに並ぶ予定。問い合わせは電子メール(1234.5678@ag.kiso.ne.jp)へ。近く新聞折り込みチラシを配布する。
