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2025年

2026.1.28 みすず野

2026/01/28
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 真冬の屋外取材は、手袋を忘れるとつらい。シャッターボタンを押す時には着けなかったが、カメラを支える左手は外さなかった。30分、1時間と同じ場所にいると足まで冷えてきた◆昨日、衆院選が公示され、候補者が街頭で有権者に支持を訴えた。第一声が始まるのは午前9時過ぎ。マイクを手にした候補者の息が白い。メモを取る手も手袋を外した。不器用だからか、着けたままだとどうしてもスピードが遅くなった◆集まった支持者は、演説が終わると拍手を送る。ところが、手袋をしているため威勢のいい「パチパチ」という音にはならず「パフパフ」というような力が入らない音で、その時だけ選挙戦初日の緊張感が緩んだことを思い出す◆「湯豆腐の真ん中にある国家かな」久保純夫。俳人の坪内稔典さんは「湯豆腐の真ん中にある国家、とは何か。もちろん、豆腐国という国家があるわけではない。湯豆腐の鍋を囲んで、国家について論じ合っている。話題が国家論なのだ。軟らかい豆腐と硬い印象の国家論との対照がおかしい」と説く(『俳句いまむかし みたび』(毎日新聞出版)。今夜、そんな風景がきっと家々で。

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