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2025年

安曇野市の国保税 来年度引き上げへ 現行分は据え置きも 9年度以降も財政厳しく

2026/02/04
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 安曇野市国民健康保険運営協議会(鎌﨑孝善会長)は3日、令和8年度に始まる国の子ども・子育て支援金の課税に伴い国保税率を引き上げることを決めた。現行の医療分、後期支援分、介護保険分の税率は負担感に配慮して据え置く。ただ、財政運営は依然厳しく、9年度以降に再び税率を見直すことも視野に入れて検討せざるを得ない状況だ。
 中山栄樹市長が同日、8年度の税率について鎌﨑会長に諮問書を提出。直後の協議で国保年金課の提案を基に答申内容を決めた。
 子ども・子育て支援分として、年間で所得割0・3%、均等割1000円、平等割1000円が現行税率に上乗せされる。試算では、夫婦2人と小学生1人・所得260万円の世帯で年額9500円増、高齢者夫婦2人・年金収入330万円の世帯では2900円増となる。9日に市に答申する。
 それでも国保財政の先行きは楽観できない。現行税率は平成21(2009)年度から据え置いているが、パート労働者の社会保険適用拡大で国保加入者が減り、収入額も減少。支出額は医療の高度化などの影響で抑制されず、直近の3年間は収支均衡のため毎年国保会計の基金を取り崩した。8年度末の残高見込みは5年前と比べて72%減の1億5600万円で、昨年度の取り崩し額に近い。
 協議会員からは「物価高の中で税率据え置きはありがたいが、大丈夫か」と不安の声が出た。国保年金課の担当者は「8年度は税率改定しなくてもいけそうだが、9年度以降については本年度決算や本算定の状況が出た早い段階で検討する必要がある」と厳しい見方を示した。
 国保財政を巡っては、国が市町村単位の運営を都道府県単位に統一する方針を示し、長野県は12年度の統一化も視野に検討している。安曇野市の税率(医療分の所得割)は県が示す標準税率より低いため、統一化に向け引き上げを考える必要がある。

中山市長から諮問書を受け取る鎌﨑会長(右)。直後の協議で税率引き上げの答申を決めた