映像ロケの誘致 積極的に 安曇野市が新年度 フィルムコミッションの体制づくりへ準備開始
安曇野市は新年度、映画やドラマなどの撮影支援・誘致の機能(フィルムコミッション、FC)を強化する。これまでは、ロケの受け入れを依頼された場合の支援に軸足を置いてきたが、積極的に誘致も行う体制を整える。映像作品の舞台に安曇野を選んでもらうことで、地域のブランド力向上や経済活性化を狙う。
ロケ場所の提案、エキストラの手配、施設使用の許認可調整、撮影班の宿泊先確保などの裏方役を担うのがFCだ。市は新年度一般会計当初予算案に先進地視察の旅費47万円を計上した。じっくりと検討・準備した上で令和9年度に体制を整え、10年度に活動を本格化させる青写真を描く。
安曇野を舞台にした作品には、黒澤明監督の『夢』(平成2年)、NHK連続テレビ小説『水色の時』(昭和50年)、『おひさま』(平成23年)などがあり、ロケ地は観光スポットになっている。近年でもCMなど小規模の撮影を含めて年に10~20件を受け入れ、市と観光協会がそれぞれに支援してきた。故太田寛前市長は2期目の公約にFCを掲げ「安曇野の存在価値を大きくし、市民に知ってもらうために必要だ」と特に意欲を示した。その政策は、中山栄樹市長に引き継がれた。
まず取り組むのは体制づくりだ。専任の担当者がいて全国ネットワークに加盟する県内のFC団体は7団体。年に100件近いロケ支援を行う松本市では、松本観光コンベンション協会にFC部門がある。担当者が、撮影に協力できる市内事業所と、映像制作の業界に人脈のパイプを築き、撮影が円滑に進むように支援している。「手を抜かずに支援すれば信用が高まる。ロケ地探しで松本に声が掛かることが最大の誘致だ」とする。
安曇野市も、市観光協会が事業主体となることが想定されるが、マンパワーが不足している。大人数のロケ隊が滞在できる宿泊施設も市内には少ない。市観光課は「安曇野の良さを生かしてもらえる作品を誘致したい。そのイメージを固めて体制づくりを進めたい」としている。




