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2025年

三郷堆肥センター解体 有機肥料の地産地消が課題 

2026/03/14
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 安曇野市は、老朽化などで閉鎖した三郷堆肥センター(三郷小倉)を解体し、このほど跡地を地権者に返還した。経営不振だった施設の課題は片付いた一方で、牛ふん堆肥の生産拠点は市内になくなった。センターで販売される堆肥は高品質で評判が良かっただけに、市は堆肥を供給できる畜産農家と協力して有機肥料の需要に応えたいとしている。
 三郷堆肥センターは、地元の畜産農家が搬入した牛ふんで堆肥を製造・販売する施設として旧三郷村が平成13(2001)年に建設した。乾燥させて臭いも少ない安価な堆肥は、タマネギなどの畑作農家や家庭菜園の愛好者に好まれ、多い時で年間4000件以上の利用があった。
 しかし技術者の不足や設備の老朽化で経営は振るわず、市は閉鎖を決めた。令和6年9月に営業を終了し、運営する第三セクターを清算。約4億9700万円かけて解体工事を行い、先月完了した。
 市によると、豚ぷん堆肥を販売する畜産業者は市内に2者あるが、牛ふん堆肥の販売業者はいない。市議会からは「農家にとって堆肥は大変重要。質・量ともにないとやっていけない」と代替策を求める声がある。悪臭対策の観点からも、有識者から「野積みとなっている堆肥の活用を検討すべき」との意見がある。
 市は、堆肥を供給できる畜産農家を増やして有機肥料の需要に応えていく方針だ。牛ふんについては、堆肥化設備を導入する酪農業者が地元に1者あるとする。販売開始のめどは立っていないが、品質向上に向けた成分検査や、堆肥を求める耕作農家とのマッチングの支援を検討している。市農政課は「安曇野にとって有機農業は一つのキーワード。事業者任せにせず、少しでも支援していきたい」としている。

三郷堆肥センターの跡地。閉鎖により、牛ふん堆肥の生産拠点が市内になくなった