東日本大震災15年、地道な支援これからも 塩尻の今井さん

平成23(2011)年の東日本大震災の発生から11日で15年となった。塩尻市のボランティア団体・塩尻おもちゃ図書館の代表を務める今井昌子さん=塩尻市大門七番町=は、発災直後から被災地を計35回訪ね、東北の特産物を塩尻市内で販売して売上金を全額寄付するなど、地道な支援活動を続けている。
東京都出身で中学校の英語教師として働いていた今井さんは、結婚を機に昭和50(1975)年に塩尻に移住。大震災発生当時は60代前半で、英語の講師として勤める松本市の筑摩野中学校で大きな揺れを感じた。職員室のテレビで押し寄せる津波を見て「これは日本のことか」と衝撃を受けた。4月6日にはおもちゃを持って県外ボランティアを受け入れていた宮城県石巻市を、友人と自家用車で訪れた。この年は計7回被災地に赴いた。
知人や現地で出会った人の縁を頼りに、宮城、岩手、福島各県を巡り、保育園をはじめ小学校、仮設住宅、高齢者の福祉施設、地域の集会所で、パネルシアターの上映や理科実験などの遊びを提供して楽しませた。「孤独に対する心のケアも必要だ」と感じた。
地元の奉仕団体・塩尻ライオンズクラブの支援も受け、7年ほど現地訪問を続けたが、新型コロナウイルス禍を経て、今井さん自身も不登校の子供たちに関わる仕事が多忙となり、最近は現地に行けていない。ただ、訪問支援と同時期に始めた、東北地方の海産物や郷土菓子などの現地の特産品を、塩尻市内の各種イベントで年数回、出展販売する活動は続けている。
死者・行方不明者あわせ2万人超の被害が出た大震災。防潮堤が整っても人が戻ってこないという被災地の現実も目の当たりにした。15年の月日が流れ、風化を懸念する今井さんは「皆さんに(被災地のことを)思い出していただけるように活動を続けていきたい」と話している。



