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2025年

松本駅前の名物店・レストランどんぐり 岡谷の企業が事業承継し11日に再オープン

2026/03/06
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 松本市の松本駅前の名物店・レストランどんぐり(中央1)の店主・浅田修吉さん(67)が引退した。店の事業を5日、県内で飲食店を展開するデライト=岡谷市、横山隼人社長=に譲った。店はボリューム感あふれるメニューや価格、内装をそのままに、11日に新たなスタートを切る。
 5日に同店で、浅田さんと横山さん、仲介した松本信用金庫の関係者が、報道関係者に事業承継を発表した。
 浅田さんはかねて“定年”と考えてきた65歳で退こうと考えていた。駅前の環境変化と業態とのずれ、自身の体調、家族の負担などを引退の理由を挙げ、事業承継について「いい縁ができた」と話した。「本当の話だが爽快。これでゆっくり眠れる」と、経営の重圧から離れた心境を表現した。
 デライトは諏訪郡下諏訪町などで飲食店を運営している。どんぐりに来たことがある横山さんは「店の名前を残せるなら引き継ごうと考えた。地域に必要な店。まずは常連客に来ていただける店をつくりたい」と説明した。
 承継は、複数の業者が申し出ていた。今年に入り、キッチンとホールに同社スタッフが入り、引き継ぎの準備を進めてきた。
 浅田さんは松本市炊き出し隊みらいを結成し、東日本大震災など全国の被災地で活動してきた。県内を中心に、今後も続ける考えだ。
 能登半島地震で被災した石川県穴水町で、住民が集う場をつくっている同町の看護師・中島いまりさん(23)はSNS(交流サイト)で浅田さんの活動との接点をつくり、地震があった令和6年の4月から支援を受けている。4日と5日に店を訪ね「浅田さんがいたから復興が始まり、住民に笑顔が出てきた。感謝している」と話していた。

店先で握手を交わす浅田さん(左)と横山さん