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2025年

抹茶の価格高騰、松本の飲食店にも打撃 世界的なブームで品薄状態

2026/03/05
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 抹茶の価格が高騰し、メニューで取り扱う松本市内の飲食店が苦慮している。インバウンド(訪日客)の需要に加えて最近は若い世代でもブームになっているため、状況に合わせた価格改定やメニュー変更などに取り組みにくい。厳しい経営を強いられている。

世界的な人気で品薄状態となり、価格が高騰している抹茶

 松本市中央4の抹茶専門カフェ「Trad Matcha Cafe莽(とらっどまっちゃかふぇ・ぼう)」は昨年9月、苦渋の決断で値上げに踏み切った。本格的な濃茶を提供する同店は京都の宇治抹茶を使っているが、昨年の夏以降、仕入価格が3~4倍に高騰。さまざまな経営努力を試みたが値上げは避けられなかった。ただ、状況に見合った価格にはできておらず、店主の草深宗嶺さん(65)は「新茶が出て以降は落ち着いたが、高止まり状態に変わりない。再び価格が上がるようなことがあれば相当厳しい」と表情を曇らせる。
 メニューの一部に抹茶を取り入れている「カフェあげつち」(大手4)の澤田昭子さん(84)も「常に品薄状態で、見つければ買い占めているような感じ」と話す。以前に抹茶を購入していた市内の専門店や大型店が相次いで閉店したことも重なり、購入先を見つけるのも一苦労だ。ただ最近は外国人客に加えて高校生などの若い世代からの注文が増えており「メニューから外せない」とする。
 抹茶価格高騰の背景には健康志向の高まりを受けた世界的なブームがある。日本国内での消費量のほか、外国人観光客の土産物としての需要も伸びているといい、草深さんは「店内で扱っている抹茶も売り切れ状態。合わせて茶せんなどの茶道具の需要も高まっていて品薄だと聞く」と人気ぶりを話す。
 品薄の影響は抹茶のみならず煎茶まで及び、飲料大手の日本コカ・コーラや伊藤園は今月から緑茶のペットボトル飲料の価格を値上げした。草深さんは「このまま消費が進んでまた品薄になったらどうなるのか。先行きが見通せない」と不安を口にする。