ふるさと納税制度改正 塩尻市の返礼品 工業製品扱えない恐れ
2026/03/04
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ふるさと納税の制度改正が10月に予定され、返礼品の地場産品の基準が一層厳格化される見通しだ。この制度改正により、ふるさと寄付金額に対して返礼品の主な工業製品が7割を占める塩尻市は、財政面でも「大きな影響がある」(市企画政策部)ととらえている。
市議会3月定例会の平間正治氏(清風クラブ)の一般質問に、太田文和企画政策部長が答えた。返礼品の地場産品は、加工品や製造品について価格に基づき算出された付加価値の5割超が市内で生じている証明と、内容公表が要件となる。事業者との調整や証明書類の作成が必要だ。事業者の企業秘密に当たり、太田部長は「公表は大変困難と考えられる」とし、9月末で返礼品として取り扱えなくなる可能性にも触れた。
市は令和8年度当初予算案の歳入で、ふるさと寄付金を前年度当初比40.1%減の3億円と見込む。6年度のふるさと寄付金は7億9000万円。柱となる工業製品のプリンターが43.7%(3億4600万円)、時計が29.9%(2億3600万円)を占める。返礼品登録は499件で、プリンターは21種類3993台、時計は51種類376個が提供された。
平間氏は、百瀬敬市長就任後の5~8年度の予算編成で計43億円に上る財政調整基金を取り崩し財源不足を補う行為が「常態化している」とも指摘。市が9年度以降の「給食費無償化」の経費の原資として基金創設を考える、ふるさと納税の歳入減を含む厳しい市の財政状況をただした。
百瀬市長は「市民の日々の暮らしを支えるため的確なタイミングでの財政出動は不可欠。中長期的には強い危機感を持って財政運営に当たる一方、短期的には市民の声にしっかりと応えていくことが行政の使命」とも述べた。



