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2025年

朝日村・山形村境の横出ケ崎で住民なじみの古松枯れる 松くい虫被害で伐採も検討

2026/03/03
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 朝日村古見下古見の山形村境に立つアカマツ「横出ケ崎の松」が、松くい虫被害とみられる影響で枯れたことが2日までに分かった。高さ約7メートルで枝ぶりも立派な推定樹齢100年以上の老木で、昭和41(1966)年に建立された伝説上の女狐「お夏」の顕彰碑もあり、両村民にとってなじみ深い松だ。朝日村は、放置すれば松枯れ被害の拡大や道路への倒木の恐れがあるとし、6月ころまで樹勢を見極めつつ伐採も検討している。
 松は、県道新田松本線に面した朝日村有地に立ち、鉢盛中学校に程近い。村産業振興課によると、昨年9月ごろに村民から「枝葉の一部が茶色に変色し始めている」と通報があり、その後2カ月で変色が一気に広がった。村は同11月、幹に小さな穴を空けて松ヤニの垂れ具合で樹勢を調べる簡易検査を実施したが4カ所全てで松ヤニが出なかった。根元付近に松枯れの原因となる線虫を媒介するマツノマダラカミキリの死がいも見つかり、松くい虫被害と判断した。村が過去に松枯れ防止の樹幹注入をした形跡もあったが、記録は定かではないという。
 お夏の碑を建立して以来、毎年6月初旬に朝日村の「古見長寿会」と、山形村の「上大池老人クラブ」が合同で、地域の安寧を願うお祭りを碑前で開いてきた。上大池老人クラブの瀬川祐司会長(86)は「村境にあり、子供の頃はマラソン大会の折り返し地点だった。伐採は本意ではないがやむを得ない」と話す。古見長寿会の武田興人会長(87)も「祭りは隣村と交流する機会になってきた。松にも愛着がある」と惜しみ「可能なら、自分たちの手で後継の松の苗を植え、次代に引き継ぎたい」と願っている。

傍らにお夏の碑が立っている「横出ケ崎の松」