水に困らぬように…雪投げ付け豊作祈願 筑北で「お田植え祭り」
2026/03/02
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筑北村坂北の刈谷沢神明宮で1日、伝統行事の「お田植え祭り」(県無形民俗文化財)が行われた。参拝者は田植えの時期に水に困らぬよう祈りを込め、氏子が抱える黒い張り子の牛に向けて雪を投げ付け、五穀豊穣や子孫繁栄を願った。
神事の後に拝殿前で口上が述べられ、白装束姿の氏子らが「あら、めでたいなー」と合いの手を入れた。牛を抱える太郎役の宮入清文さん(57)と牛に引かせる農具・万鍬を持つ次郎役・宮入宜文さん(59)を先頭に、氏子8人が「ボーボー」と牛の鳴き声をまねながら拝殿前を3周練り、大勢の見物客が盛んに雪を投げ付けた。飛び交う雪にまみれた2人が1周回るごとに「毎年、毎年、いやでござる」とぼやく掛け合いにも笑い声が上がった。
里帰りがてら家族3人で訪れた堀田伸樹さん(55)=塩尻市=は「いつも『雪、痛そうだな』と思いながら見ている。祭りを見ると故郷に帰ってきたと実感する」と笑顔で話していた。今年の村内は記録的な水不足に見舞われており、氏子総代会長の宮入康寿さん(75)は「参拝者にはいつもより多く雪を投げてもらうようお願いした。今年も豊作となれば」と願っていた。



