0000日(木)
2025年

松本市中山でシカの侵入防護柵を設置 昨年、水稲の食害確認で

2026/02/28
後で読む
生妻池の近くで設置が進む防護柵

 シカによる水稲の食害が昨年初めて確認された松本市中山の生妻池周辺で、シカの侵入を防ぐ防護柵の設置が進んでいる。周辺の水田を管理する農事組合法人「縄文の丘中山そば振興会」と農家が28日まで3日間かけ、約250メートルにわたって設置しており、今季の田植えに向けて効果に期待を寄せている。 

 防護柵を新設しているのは、同市神田2の開成中学校が建っている山の南側。昨年5月の田植え直後から苗の食害が相次ぎ、少なくとも約1.3ヘクタールで被害が確認された。
 中山地区町会連合会の小林弘也会長によると、付近で8年ほど前からシカが目撃されるようになり、令和6年には一帯のソバが食害でほぼ全滅した。最盛期は50頭ほどいたという。シカは同市南東部から牛伏川に沿って北上し、中山霊園付近の山を越えて生妻池付近を経由し、神田・里山辺方面を行き来すると考えられている。
 生妻池付近に防護柵を新設すればシカの侵入経路が分断されるため、小林会長は「ここで食い止めればいくらか違う」と語る。
 防護柵の設置に向けては1月から草木を伐採して環境を整えてきた。資材は市が提供した。27日は約10人が力を合わせ、地面にドリルで穴を開けて支柱を立てたり金網を張ったりした。稲が食害に遭った男性(75)は「皆さんが熱意を持って取り組んでくれているので助かる。今年はシカに入ってきてほしくない」と期待した。
 市によると、市内全域で総延長175キロにわたって防護柵が設置されている。市が資材を提供し、平成21(2009)年から28年にかけて設置された。新規設置はおよそ10年ぶりになるという。