病と闘う夫に生演奏贈る はざまゆかさんがまつもと医療センターでコンサート
2026/02/21
後で読む
松本市村井町南2のまつもと医療センターで20日、「春を呼ぶコンサート」と銘打った院内コンサートが開かれた。音楽に人生をささげ、現在は同センターで長期の入院・闘病を続ける声楽家・狭間壮さん(82)=松本市両島=に生演奏を届けたいと、妻でピアニストのはざまゆかさん(61)が病院側に打診。快諾が得られた。狭間さんを含め、病と闘う患者や家族、スタッフらが、音楽が運ぶうららかなひとときに心を解放した。
病棟の一室にコンサート会場が設けられ、約60人が客席を埋めた。狭間夫妻と親交のある市内のチェリスト・嘉納雅彦さんと声楽家・室賀さえりさんが共演し、ゆかさんのピアノと共に13曲を披露。春の曲のメドレーや「愛の挨拶」「樅の木」など広く親しまれる作品の数々に、患者も医師もじっと聞き入った。
アンコールには「春の日の花と輝く」を選曲。たとえ若さを失っても、大切な人を思う心に変わりはない様子をうたった歌曲が聴く人の心を打っていた。
がんなどで闘病する狭間さんは、リクライニング機能のある車椅子に横になりながら目を閉じ、静かに耳を傾けた。神宮寺(松本市浅間温泉3)の元住職・高橋卓志さんと一昨年夏に対話の会を開いて以降は、長引く入院生活で舞台に立つことも、演奏会に足を運ぶことも難しいといい「音楽は、やっぱりいいもんだね」とかみしめていた。
ゆかさんは「病と闘う夫になんとか音楽を届けたい、その思いをくみ取り、実現させてくれた病院に心から感謝したい」と話していた。




