安曇節の公募詞 かるたに 保存連絡協が制作 発案は故太田前市長
安曇野市の市民団体・安曇節推進保存連絡協議会が、市民から募った安曇節の詞を読み札にした「安曇節カルタ」を完成させた。昨年11月に急逝した太田寛前市長が生前に語ったアイデアを実現させた。かるた遊びを通じて安曇節が未来に受け継がれることを願い、市内の小中学校、公民館、図書館などに贈呈する。3月7日に豊科公民館で市が開く太田前市長のお別れの会にも持参し、完成を報告する。
昨年6月、協議会メンバーが、安曇節を文化と観光の発展に活用する取り組みを相談するため、当時の太田市長と面談した。その場で太田市長は方言で「かるたはどうだや?(どうでしょう)」と提案したという。協議会の佐伯治海会長(90)=穂高=は「文化に理解のある方だったが、まさか即答とは」と驚きを振り返る。市制施行20周年記念事業の補助50万円を受け、200セットを制作した。
100年前に松川村で生まれた郷土民謡・安曇節は、庶民の作詞が特色だ。安曇野全体に広がり、地域の自然、歴史、文化、暮らしへの思いが膨大な詞としてつむがれ、ふるさとへの愛着を深める役割を果たしてきた。
協議会は令和5年度から毎年歌詞を公募して入選者を表彰する取り組みを続け、かるたの読み札には5、6年度の入選作から44作を選んだ。オオルリシジミから安曇野ハーフマラソンまで、現代の安曇野の魅力を詠んだ詞がそろう。市内在住の版画家・望月信幸さんが制作した絵札も味わい深い。
贈呈に向け、荷造りに集まった協議会メンバーは、太田前市長に完成品を見せられなかったことを悔やみつつ「きっと(前市長は)ありがとうって言ってくれる」と、かるたの出来栄えにうなずいた。佐伯会長は「安曇節は安曇野の宝。子供がかるたで遊んで、自分で詞を作ってみる気持ちになってくれたらうれしい」と話している。
かるたに関する問い合わせは協議会事務局長の中田光男さん(電話0263・83・5721)へ。




