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2025年

四ケ堰の歴史紙芝居に 芳川地区有志披露へ準備 地域の語り部育成狙う

2026/02/17
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 かつて水利に恵まれなかった松本市芳川地区が、明治5(1872)年に地域の先人が開削した「四ケ堰」により、豊かな土地になった歴史を描く紙芝居『芳川水ものがたり』の完成お披露目会(報告会)が27日、芳川小学校で開かれる。住民有志でつくる「地域づくり協議会くるまざ部会」が展開する「『芳川 水ものがたり 四ケ堰~いまの暮らし』プロジェクト」の取り組みだ。
 プロジェクトは、先人たちの思いや歴史の上に、現在の地域の農業や小学校の農業体験ができることを知って「住民が郷土の歴史を語り継げるように」と昨年4月に始まった。歴史を伝える紙芝居制作と現在の芳川の農業風景を記録する写真撮影・動画制作の二つを活動の柱としている。
 紙芝居には、水を巡る争いが続く中、明治5年に地元の名主・百瀬三七らが四ケ堰を整備したことが描かれており、小学生向けの副読本「わたしたちの芳川」を基にしている。原画は、地元の松本国際高校(村井町南3)の総合進学コースマンガ・イラスト専攻3年生で、芳川小卒業生の高橋和奏さんが作成し、同級生たちが協力して彩色を担った。高校生たちは作品に現実味を持たせたいと、現地視察したり歴史や現状を学ぶ懇談会で話を開いたりして制作に臨んだ。
 当日は同校声優部の生徒が語りを担当するほか、松本美須々ケ丘高校3年生で演劇部の窪田海音さん(芳川小卒)がプロジェクトの概要について話す。
 プロジェクト事務局の芳川公民館の永田幸彦館長(67)と地域づくりセンターの中井香保里センター長(53)は、来年度から制作に取りかかる記録写真・記録動画とともに「二つを生かして地域に『語り部』を育成していきたい」と狙いを話す。紙芝居のお披露目には芳川小の4~6年生や地域の関係者が訪れる予定で、次世代へ活動の輪を広げたいと構想している。

画面上で紙芝居に着色する松本国際高校マンガ・イラスト専攻の生徒たち