0000日(木)
2025年

遠隔操作の重機 安曇野市内の砂防工事で活躍 

2026/02/06
後で読む

 安曇野市堀金烏川の烏川渓谷の急斜面で、遠隔操作する特殊な重機を使った珍しい工事が行われている。県が進める砂防えん堤更新工事の一環で、無人のショベルカーがワイヤでつり下げられた状態で急傾斜地の高所を掘削する。人力で施工するしかなかった従来より安全性や作業効率が高く、県安曇野建設事務所は初めて採用した。
 烏川渓谷緑地の上流部の谷間に高さ22・4メートル、幅47メートルのえん堤を新設する砂防工事だ。斜度70度、高さ20メートルほどの急傾斜地で、操縦席に人がいない小型ショベルカーが動く。先端のバケットが動くたび岩が大きな音を立てて崖を転がり落ちる。
 リモコンを握る作業員は、近くの安全な斜面で状況を見ながら操作する。ショベルカーが傾いても、重機本体に結びつけたワイヤと滑車、崖の上の立木などを使ってつるされているため転落しない。
 この工法では作業員が危険な斜面に立ち入る必要がなく、人力では難しい巨石や根株の除去も可能になる。工事を担当する岡谷組(岡谷市)の担当者は「人手不足の中で、急傾斜地の工事には欠かせない」と話す。足場設置などの手間も省けるため、この工事では人力で掘削した場合と比べると工期を約2~3カ月短縮できるという。5日には県、市の技術職の職員らが現場を見学した。県安曇野建設事務所整備課は「何より作業員の安全が確保でき、かつ円滑に工事を進められる。施工条件の厳しい所では積極的に採用していきたい」としている。

危険な急斜面に立ち入らずにショベルカーをリモコンで操作する作業員