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2025年

「2つの国宝」松本城と旧開智学校校舎を火事から守れ 文化財防火デーに合わせ訓練

2026/01/27
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はしご車や内外の消火栓から一斉に放水が行われた消防訓練(松本城)

 「文化財防火デー」の26日、二つの国宝を誇る松本市の松本城と旧開智学校校舎で消防訓練が行われた。松本城は、消防設備の補修工事などを経て6年ぶりの大規模訓練で、市や松本広域消防局、市消防団など約160人が参加。旧開智学校では地元の丸の内消防署と施設職員計15人が訓練に臨んだ。それぞれ地域の宝や人命を守るため、協力して消火や避難誘導の訓練に取り組んだ。
 松本城では乾小天守から出火した想定で行った。出火が分かると、市の職員でつくる消防隊が通報や初期消火に当たった。避難誘導では翻訳機を搭載したメガホンなどを用いて外国人観光客への対応も確認した。消防車両12台が出場し、はしご車で高さ20メートルほどの大天守の4階に取り残された人を救助する訓練もあった。
 最後は天守の内外の消火栓などから一斉に放水して訓練を終えた。広域消防局の小島康幸局長は「松本城に消防車両を入れて訓練ができる機会は限られている。機会を生かし、松本城をどう守るか考え、実行していきたい」と述べた。市松本城管理課の松岡由香課長は「外国人観光客の避難誘導という課題を解消する訓練ができた」と話していた。
 開智学校校舎では校舎東側の売店から出火した想定で行った。職員は署員から来館者の避難誘導や、消火器の使い方を教わった。消防署は、令和6年に配備されたはしご車を用いて、建物上部からの放水の流れを現地で初めて確認した。
 松本城と旧開智学校校舎の双方に最も近い位置にある丸の内消防署は、常時は通報から1、2分で現場に到着できるという。同署の横山功一署長は「延焼の速い木造建築では初動対応が大事になる。施設の皆さんと連携を深め有事に備えたい」と力を込めていた。

消火器の扱いを確認する職員たち(旧開智学校)