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2025年

地域の伝統文化継承模索 松本でシンポジウム 県とアーツカウンシル

2026/01/26
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両島のコトヨウカ行事について話す井口会長

 「これからの伝統文化継承と地域コミュニティ」をテーマにしたシンポジウムが25日、松本市大手3の市立博物館で開かれた。各地の祭りや芸能は地域を特色づけ、コミュニティーの維持・存続に大きな役割を果たしているとして、未来へつなぐ方法とコミュニティーが抱える課題について共に考え、意見を交わした。
 國學院大学専任講師で飯田市美術博物館の元学芸員の櫻井弘人さんは南信地域の状況を詳しく解説し、「地域を守ることを考えるときに、民俗芸能は非常に重要なツール」と述べた。
 事例紹介では、わらで作った大草履を掲げ、集落を疫病神から守る松本市両島のコトヨウカ行事「両島のお八日念仏と足半」について、保存会の井口幸信会長が江戸時代からの伝統行事をつないできた経緯を報告。担い手の負担軽減や作り方の工夫など小さな変化を重ねて減少した会員数も盛り返したとし「本質部分を大切にしながら変えるべきは変えないとできなくなる。会員の考えを統一するようによく話し合うことが大事」と力を込めた。
 県と県文化振興事業団の信州アーツカウンシルが主催し、市民ら約60人が集まった。来場者のグループディスカッションや県内の博物館で民俗文化を研究する学芸員らによる座談会もあった。