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2025年

白馬の活況、安曇野の好機に 穂高温泉郷が訪日客に人気

2026/01/23
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安曇野─白馬間のシャトルバス運行と日帰りツアーのチラシ。外国人向けに24日に始める

 スノーリゾートの北安曇郡白馬村で問題となっている、訪日外国人の集中によるオーバーツーリズムの影響で、安曇野市内の宿泊施設の利用が伸びている。穂高温泉郷では、白馬で宿泊先を見つけられなかった訪日客の宿泊予約が昨年12月から急増。安曇野の観光は冬場の低迷が課題だっただけに、市観光関係者は誘客の好機と捉え、今月からシャトルバスの運行や観光ツアーを始める。

 穂高温泉郷では、冬に外国人が泊まる宿はごく一部だったが、今冬は温泉郷全体に広がる。最近開業が相次ぐ1棟貸し切りの宿は特に人気で、宿泊客の約7割を外国人が占める宿もある。「白馬からこれほど訪日客が流れてくる状況は今までなかった」と、温泉供給会社の代表を務める市観光協会の曽根原悦二副会長は話す。
 関係者によると、白馬エリアで過ごす訪日客の平均的な滞在期間は7~10日間。人気の高まりに伴い宿泊業の需給はひっ迫し、素泊まり1泊3万円の宿もある。混雑を避けて滞在先を探す動きが広がり、車で約1時間の穂高温泉郷にも関心が集まった。「サウス・ハクバ」として紹介する旅行サイトもあるという。
 市観光協会は、こうした訪日客をターゲットに、穂高温泉郷周辺と白馬のスキー場を1日1往復するシャトルバスを24日から約1カ月間、試験運行する。業務委託を受ける市内のタクシー会社は運行の空き時間を活用し、スキーをせずにのんびり過ごす外国人を呼び込もうと、安曇野周辺の酒蔵やスーパーを巡る日帰りツアーを行う。
 安曇野の冬の観光の落ち込みは長年の課題で、従業員を通年雇用できない宿泊施設も多い。しかし外国人の利用が多い穂高温泉郷の1棟貸しの宿では冬も利用は堅調だという。ある経営者は「良質な温泉は大きな武器。安曇野を目的地にする人は増えている」と話す。
 シャトルバスやツアーの事業が軌道に乗れば、冬の観光誘客をてこ入れできる。市観光協会は来年度、事業を本格化させる方針で、望月淳利事務局長は「白銀の山々など、冬の美しい安曇野の魅力を発信していきたい」と話している。