介護予防教室 送迎付きに 安曇野市穂高で開始 官民連携で 免許返納者ら通いやすく
公民館で行われる体操教室などの地域サロンに行きたくても移動手段がない人の「通いの場」として、介護事業所の送迎車両を活用した官民連携の介護予防教室が安曇野市内につくられている。市が市社会福祉協議会などと連携し、穂高地域で本年度スタートした。参加しやすさが利用者に好評だ。
「いち、に、さん、し!」「ソーレ!」。70~90代の男女約30人の元気な声が響くのは、市社協が穂高の碌山公園研成ホールで月2回開く無料の体操教室だ。免許返納者は、朝夕以外は空いている市社協のデイサービスの送迎車両で行き来する。
脚の筋トレ、腕の曲げ伸ばしなどを約1時間。「体操で元気をもらう。自力では来られないので送迎はありがたい」「学んだことを自宅でもやっている」などと好評だ。2月からはトレーニングジムZERO(穂高有明)でも行う予定で、ジムへの送迎は社協が担う。
市が民間事業者に委託して行う介護保険外サービスで、事業名は「安曇野いきいき大楽」。大学の講座のように多様な送迎付きの通いの場を設け、外出機会を増やすのが狙いだ。財源には公費と介護保険料を充てる。
住民主体で運営される地域サロンには送迎サービスの制度がなく、遠くて自力で行けない場合は公共交通や友人同士の乗り合いが必要だった。送迎付きの通いの場ができれば、移動手段の有無にかかわらず気軽に参加でき、フレイル(虚弱)予防が期待できる。市社協の担当者は「最初は息が上がっていた人も参加を重ねるうちに難なく体操をこなせている。口コミで利用者が増えた」と手応えを話す。
事業者にとっても、空き車両・空きスペースの活用による業務の効率化や、活動PRの利点がある。新年度はデイサービスが少ない明科地域でも行う方向で検討している。市高齢者介護課は「介護の事業所数や人材は伸び悩んでおり、元気な高齢者を増やしていきたい。複数の民間事業者と連携して事業を継続したい」としている。




