獣害対策 柵で集落囲む 南木曽の田立・向粟畑区 全長2.5㌔ 住民設置 6年がかりで
2026/01/10
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南木曽町田立の向粟畑区の住民が、獣害対策として集落全体を囲むように張っていた防護用の金網柵の設置事業が、完了した。6年がかりで全長約2・5キロの柵を設置。農家に限らず住民一丸となって取り組み、地域や風景を守り次代へつないでいく願いを込める。
同地区は約30世帯が暮らし、傾斜のある南向きの土地を生かした米作りなどが行われている。金網設置は令和元年に始め、高さ1・5~2メートル、幅2メートルのものを里と山を区切るように順次連ねていった。国の鳥獣被害防止総合対策事業交付金などを活用して資材を調達。年に複数回、住民で集まって作業を重ねた。
以前は電気柵を設置してきたが、葉やツタが絡まると効果が出ず、除草などで管理が大変といった課題があった。定期的な点検で済む金網柵への切り替えを進めた。
昨年10~12月に最終の作業を行い、河川の長谷川沿いに協力し合って次々と設置した。岡庭孝男区長(61)は「地区全体がまとまったことでやり遂げられた」と感謝と達成感を込めた。獣害の減少を実感する一方、地域全体が山に囲まれた田立では対策のため他地区との連携も不可欠で、取り組みの広がりにも期待した。
地区の高齢化も進む中、岡庭区長は「みんなで一つのことを成し遂げたことは今後につながっていく。引き続き連携し、地域を若い世代に引き継ぎたい」と見据えた。




