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2025年

新たな警察犬アド 先代の“遺志”を継ぐ 滝沢敦さんと訓練し松本署で嘱託式

2026/01/06
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 松本警察署で5日、今年の嘱託警察犬の嘱託書交付式があり、松本市洞の指導手・滝沢敦さん(64)が育てる1歳の雄のシェパード、アド・フォン・イワテ・ヒロフジ号(通称アド)が始動した。滝沢さんが手塩に掛けた先代の嘱託警察犬、マルカ・フォン・Y・S・イセサキ号が4歳という若さで昨夏病死。マルカの“遺志”を継いでほしいとの関係者の願いを背負い、滝沢さんと日夜訓練を重ねてきた。
 松本署前で行われた交付式に、アドは滝沢さんに連れられて登場した。初の晴れ舞台に驚きつつも、署員に尻尾を振ったりなでてもらって喜んだりと人懐こさをのぞかせた。篠原一則署長から滝沢さんに嘱託書が手渡される際には背筋を伸ばしてお座りするりりしさも。任期は1年(再任あり)で、同署や近隣警察署の要請に応じて行方不明者や事件の捜索に協力する。
 昨年4月、先代のマルカ(シェパード、雌)にがんが見つかり余命1年以内と診断されたことから、新たに滝沢さん宅に迎え入れられた。一時期をマルカと共に過ごし、マルカの“背中”を見ながら訓練を重ねたという。マルカは昨年7月、最後の出動で大町署管内の行方不明者を発見し、翌8月に息を引き取った。「嘱託犬としてこれからという時で非常に残念だった」(滝沢さん)が、遺志を継ぐかのようにアドが10月の嘱託犬審査会に合格。関係者に喜びをもたらした。
 アドは嗅ぐ能力が高く、においが薄れやすいアスファルトにもしっかりと鼻をつけて目標を追求するという。滝沢さんは「いよいよ実践になる。まるこ(マルカの愛称)の後を継いでしっかりやってもらいたい」と期待を込めた。

嘱託警察犬として始動したアドと指導手の滝沢さん(中央)