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2025年

松本市が未満児の受け入れ拡充へ 松本市が来年度、私立保育施設の開設後押し

2025/12/24
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 松本市は来年度、3歳未満児の待機児童を解消するため、主に未満児を受け入れる私立の地域型保育施設9施設の開設を後押しする。4月時点で待機児童が7人、希望した保育園に入れない潜在的待機児童(隠れ待機児童)は53人おり、その9割以上が未満児となっている。受け皿を増やすことで抜本的な解消を図る。

 9施設のうち3施設は、国庫補助を活用して施設を開設する事業者の公募をして選考した。その後、国庫補助を活用せずに施設を開設する事業者6施設からも申し出があり、認可に向けた手続きを進めている。
 市は待機児童を解消するため、受け入れる施設の数を段階的に増やしてきた。令和2年4月に3施設、3年4月に4施設、7年4月と5月にさらに3施設を開設した。来年4月に9施設が設けられると新たに156人の3歳未満児の受け入れが可能となる。
 8日の市議会12月定例会一般質問で内田麻美氏(公明党)が待機児童の問題を取り上げ、百瀬由将こども若者部長が方針を示した。市保育課の原正幸課長は「未満児の受け入れは地域型保育施設を開設するのが有効。施設数を増やすことに加え、保育人材の確保にも力を入れていきたい」と話している。
 潜在的待機児童は保育園に入りたいのに希望通り入れない児童を指す。特定の園しか希望しない、育児休業中、求職活動を休止している、認可外施設を利用しているなどの理由で除外されるケースがみられ、国の統計上の待機児童にはカウントされない。松本市は潜在的待機児童数を公表している。