安曇野市が土地利用制度見直しへ 空き家利活用促進・工場立地の規制緩和など盛る
2025/12/20
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安曇野市議会は19日、来年4月に施行する市の土地利用制度の見直し案を可決した。空き家の利活用を促し、工場進出のニーズに応える規制緩和が含まれる。人口減少は今後も続く見通しで、経済発展と安曇野らしい景観の保全をどう両立させるか、中長期的な視野で考えるべき課題が残されている。
12月定例会本会議で、市が提出した土地利用条例の改正案、土地利用基本計画の変更案を原案通り可決した。5年に1度の3回目となる制度見直しで、過去2回より変更の規模は大きい。
主な改正点の一つは空き家の用途の弾力化だ。ブックカフェや整体院など、これまで転用の手続きに半年を要した業種が1~2カ月で承認を得られるようにする。中古物件の利活用を促し、市街地のスポンジ化を防ぐ。
工業系開発の基準も変更する。新たな工場を建築する場合の面積上限を設定する半面、敷地を拡張する際の面積要件は緩和する。基本集落に隣接していなくても既存の工場に接していれば立地できるようにし、工場進出のニーズに応える。
過疎地域に指定された明科地区では、田園環境区域で宅地分譲を行う際の最低区画面積を300平方メートルから250平方メートルに緩和し人口増加を図る。
全体的に強化より緩和に軸足を置いた規制の見直しだが、恵まれた自然や景観を守る必要もある。横山佳久都市建設部長は先日の代表質問への答弁で、農地での宅地造成を規制し既存建物の活用を強化することも選択肢の一つと考えられると指摘。一方で、宅地や雇用の場の整備で移住促進や人口流出の防止を図る必要もあるとし「人口や空き家戸数の推移、農地転用の状況などを踏まえ、保全と開発のバランスを保ちながら、多角的な視点から分析・検討を進めたい」と述べた。



