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2025年

筑北で羊毛の活用目指す 協力隊の青野さんが編み物教室企画

2025/12/20
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 筑北村地域おこし協力隊として5月に着任した青野聖義さん(27)=坂井=が、今冬に初の編み物教室を本城公民館(西条)で計画している。羊毛の活用を活動テーマに掲げており、来年度に羊毛を供給するヒツジの試験飼育や紡績機械の導入も考えている。産業・文化の両面から羊毛を筑北地域に根付かせようと意気込んでいる。

教室で編むニット帽を見せる青野さん
高校時代に初めて編んだ羊毛のカーディガンの前で
教室で編むニット帽を見せる青野さん

 教室は来年1~3月の全9回で羊毛の毛糸を使い、青野さんの指導でニット帽子かハンドウオーマーを手編みする。経験者はもちろん編み物に興味がある初心者も基本的な編み方を身に付けられる。
 その後はサークル化や編み機を使った教室なども企画する。教室を通じて編み物文化の振興を図り、隊員の任期を終えた後は村内で「国内最小の紡績業」を興すことを思い描く。教室は将来の人材育成も兼ねたいという。
 青野さんは群馬県出身。7歳から母親の影響で編み物を始め、高校時代にはカーディガンを自作した。東京都の専門学校・文化服装学院ニットデザイン科を卒業後は紡績会社で衣類の製造・流通に関わったり、秋田県の牧場でヒツジの飼育を学んだりと、羊毛の活用に必要なノウハウを蓄積してきた。
 隊員に着任後、坂北地域でも食用のサフォーク種を飼育した歴史を知った。青野さんは国内のヒツジ飼育について「多くは食肉で羊毛の活用は少ない」という。「遊休農地対策にもヒツジを活用したい」と考え、「教室が編み物・毛織物の特産化や文化振興、羊毛の地産地消への第一歩になれば」と意気込む。
 参加無料(材料費1000円が必要)。問い合わせ・申し込みは村産業課(電話0263・66・2111)か専用フォームへ。