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2025年

両小野地区 小・中学校の今後検討へ 地元運営協が委員会設置 教育環境 ゼロベースで

2025/12/17
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あり方検討委の設置を承認した協議会の会合

 両小野学園運営協議会(小野芳幸会長)は15日、塩尻市の両小野中学校で会合を開き、北小野と上伊那郡辰野町小野で構成する両小野地区の小中学校や保育園のあり方を検討する委員会を、協議会内に設置することを了承した。地区では少子化が急速に進んでおり、来年4月に始まる委員会での検討を通じて、どのように教育環境を維持するか地元の考えを集約する。
 同協議会は保護者や地区代表などでつくる組織で、検討委は協議会員15人程度で構成する。地区の児童・生徒数はこの20年で半減し、今後も減少が続く見通しだ。地元では今後の教育環境について「保育園、小中学校の存続が大前提」との意見がある一方、「(少人数学校だと)人間関係が固定化され、部活動の選択も限定される」との声もある。そのため検討委は学校の配置も含め、目指す教育環境をゼロベースで議論する。検討結果は、塩尻市と辰野町の両教育委員会に要望書として提出する。
 辰野町では、町立小中学校のあり方の検討が年度末にまとまるものの、両小野はそこには含まれず、町内では議論の場がなかったという。協議会の牛丸圭也辰野町議は「子供の目線に立って教育環境を考えたいというのが全員の思い。行政が違うハンディは大人の努力で乗り越えたい」と話す。
 市は公共施設整備計画策定に向けて実施した市民アンケートの中で、学校規模や配置など、求める教育環境を聞いた。小野会長は「両教育委員会が方針を固める前に地域として議論を重ね、地域としての思いを届けたい」と話している。