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2025年

八景山大橋の完成間近 来年度中の開通目指す

2025/12/14
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 岩盤崩落があった県道の危険箇所を回避するために、県が松本市梓川・波田地区境の梓川で架橋を進める「八景山大橋」の全容が見えてきた。県は来年3月には橋を完成させ、道路との接続工事を経て、来年度中に開通させる目標だ。
 八景山大橋は、梓川左岸の県道大野田梓橋線と、右岸の国道158号を結ぶ。長さ179メートル、幅9.5メートルの片側1車線で、下流側に歩道を備える。上流左岸側の安曇地区で平成25(2013)年に発生した岩盤崩落で、通り抜けができなくなった同県道のバイパスとして、県が令和3年から建設工事を進めている。全体事業費は約32億円を見込む。安曇、奈川、上高地方面と、安曇野市方面とを円滑に結ぶ役割が期待される。
 13日は家族向けの見学ツアーがあり、橋の裏側にある点検路を歩いたり、路面を支えるコンクリートの床版に絵を描いたりと、完成前の貴重な体験に、大人も子供も目を輝かせた。安曇野市の豊科北小学校4年生・藤原侑理君(10)は「楽しかった。橋を造りたくなった」と話し、開通後の新しい橋を通る日を楽しみにしていた。
 県松本建設事務所の荻窪孝整備課長は「工事は順調に来ている」と手応えを話した。完成前の見学ツアーは今回が最後になる見通しで「新しい橋に親しみを持ち、建設の仕事に興味を持ってもらえたら」と願っていた。

ドローンを飛ばして上から記念撮影。見学ツアー参加者が橋の上に描いた絵も一緒に写した