妻籠宿本陣 無料開放へ 南木曽町博物館 運営体制見直し 来年4月から
2025/12/13
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南木曽町は来年4月から、町内妻籠宿の3施設でつくる町博物館の入館料を改定し、このうち本陣は無料開放とする。現在は職員不足の中で3施設全てを管理する負担が大きいことから、本陣は休日のみ開館している。運営体制を見直し安定化を図る。12日の町議会12月定例会で関連条例案が可決された。
博物館は本陣の他に、国重要文化財・脇本陣奥谷と隣接する歴史資料館からなる。これまで入館料は、本陣が300円、奥谷・資料館が600円、3施設共通が700円だった。改定後、奥谷・資料館は800円(小・中学生は半額)とする。近年の物価高による経費高騰から値上げを判断した。
本陣は江戸時代に大名らの宿泊所だった施設で、文豪・島崎藤村の母親の生家。明治時代に取り壊された後、平成7(1995)年にかつての絵図を基に復元された。令和5年11月から平日は休館している。開放にあたり防犯カメラを設置し安全対策を取る。
学識者らでつくる同館協議会で5年から、見直しの検討を重ねた。奥谷・資料館窓口では10月から電子決済を導入し、来館者の利便性向上にも努める。町教育委員会は、貴重な資料を公開・保存していくため「改定で博物館の安定経営を図り、来場者増につなげていきたい」と話している。




