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2025年

明科のアウトドア拠点整備 市が市場調査・中間報告 1社が参入希望

2025/12/12
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 安曇野市が明科中川手の龍門渕・あやめ公園一帯で計画している「東部アウトドア拠点」の整備について、市は民間からアイデアを募る「サウンディング型市場調査」の中間報告を公表した。県内外の企業4社から聞き取りを行い、うち1社が事業参入を希望。宿泊施設の規模や、安曇野ならではの飲食提供、トレーラーハウス設置などの提案があった。
 市は、カヌーコースとなる前川の整備、宿泊・飲食などの機能を備えた「センターハウス」設置などを盛り込んだ基本構想を昨年3月にまとめた。市による拠点の直営はノウハウがないため難しく、官民連携の運営を模索。河川付近の建築行為の制約や民有地の分布などの課題も浮上したため、事業の具体化に向けて同調査を行った。
 1社が参入を希望、別の1社が条件次第での参入を希望した。
 宿泊機能については、教育旅行を想定した大規模施設の運営は採算面で厳しいとの意見があった。飲食機能については、ブランディングや販路の確立に2年程度の準備期間が必要との指摘があった。
 キャンプ場やトレーラーロッジ・サウナ、明科の各種まちづくり事業との連携といった提案もあった。
 市は、宿泊・飲食の誘客には厳しい条件ではあるとしつつ「地域づくりの動きと連携し、民間ノウハウを取り入れることで効果的な運営を実現できる可能性はある」とみる。
 市は来月末頃まで調査を行い、拠点の機能、規模、位置などの具体案を作成、住民説明会を経て年度内に方向性を決定する。前川の河川整備は令和9年度の完了、拠点の整備は当初の予定より2年遅い11年度の完了を目指す。

東部アウトドア拠点の整備エリアにある龍門渕公園。前川(手前)の整備も予定する