太田寛・安曇野市長の功績しのぶ 葬儀に900人弔問
2025/12/04
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11月28日に急性心臓死のため69歳で死去した安曇野市長の太田寛さんの葬儀が3日、松本市市場のみすず野法祥苑で営まれた。生前に親交のあった行政関係者や友人・知人ら約900人が弔問に訪れ、郷土の発展に力を尽くした太田さんの功績と人柄をしのんだ。
3日朝、太田さんのひつぎを乗せて火葬場に向かう霊きゅう車は市役所に寄り、大勢の職員の見送りを受けた。妻の周子さんは「太田寛がまいた『種』は皆さまにお任せします。大きく育てていただければ」とあいさつした。旅立ちのクラクションが鳴り響く中、職員は静かに手を合わせた。
葬儀会場には約250基の供花が並び、弔問客の長い列ができた。約180人が参列した葬儀では4人が弔辞を述べた。中山栄樹副市長は「間近で拝見してきた太田市長の姿は穏やかでありながら芯が強く、誰よりも市民を思う温かさに満ちていた」と振り返り、最後に「お世話になりました!ありがとうございました!」と深く頭を下げた。
後援会長を務める市商工会の髙橋秀生会長は「あまりに突然の早すぎるご逝去です」と語りかけた。「あなたがまいた種を育て、果実を市民で分かち合い、ますます『住んでよかったゆたかな安曇野』にすることが恩返しと肝に銘じ、皆で努力する」と決意を語った。
喪主を務めた長男の泰幸さんは「多くの方とのつながりを大切に生きてこられたことは故人にとって誇りだと思う。時々は『太田寛、あんなやつがいたなあ』と思い出していただければ幸いです」と感謝を述べた。



