若者の夢 応援へ基金 木祖村 スポーツ・文化で活躍 助成
2025/12/04
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木祖村は、スポーツや文化芸術分野で全国・海外での活躍を志す村出身者を支援する「ふるさとアスリート等応援基金」を新設した。全国や海外の大会に挑む若者たちの宿泊費や交通費の一部を助成し、地域全体で挑戦を後押しする仕組み。運営は村の総合型地域スポーツクラブ「源流のもりクラブ」(五月日実理事長)が担う。
基金は、国際大会では費用の8割、国内大会では2分の1を支援。対象はスポーツに限らず、ダンスや演劇などの文化活動も含まれ、年齢や個人・団体の別を問わない。令和7年度は村の交付金500万円を原資とし、今後は企業や住民からの寄付も募っていく方針だ。
設立のきっかけは、若手アスリート本人と保護者の経済的負担が共有された懇談会。村議会議員の有志が企画書を作成して村に提案し、行政とクラブが連携。今年4月の提案から9月の村議会での承認まで、制度化が迅速に進められた。
発起人の一人で村議会議員の清水えり子さんは「夢を持つ子供たちの〝つぼみ〟を故郷で支える仕組み。『お金がないから挑戦できない』をなくし、スポーツも文化も、年代を問わず背中を押したい」と語る。
源流のもりクラブは、11月に開かれた臨時総会での承認を受け、審査委員会の設置や事務局体制の強化が進む。広報誌やSNS(交流サイト)での情報発信、企業や住民への説明を通じて支援の輪を広げる。奥原秀一村長は「若い子供たちが夢を追いかけ、実現する姿を通じて、後進の世代も同じように頑張ってくれる」と願い「地域全体で応援する仕組みを作ることで、村全体の活力につながる」と話している。




