世界的に注目されるオレンジワイン 塩尻市内の各社も醸造
2025/12/02
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近年、世界的に注目され人気がある「オレンジワイン」が塩尻市内でも醸造されている。白ブドウの果汁を果皮などと一緒に一定期間漬け込み発酵させる手法で、ほのかにオレンジの色味がつき、白ワインにはない渋味や苦みが感じられるのが特徴だ。今月、複数のワイン醸造会社から、県固有品種の「竜眼」を使った商品が発売され、県内の酒販店に並ぶ。

塩尻町のアルプスは、市内の自社農園アルプスファームで10月に収穫したブドウで仕込んだ「ALPS FARM 塩尻竜眼オレンジ2025」を9日に発売する。やや辛口で限定1500本を用意する。今年は日照量が豊富で雨も少なく、ブドウが順調に成長した。自社農園での竜眼の栽培面積は約3ヘクタールあり、来年にはさらに増やす予定だ。矢ケ崎学社長は「信州サーモンやそばにも合わせやすく、ワインがアクセントになる。ワインの消費が落ち込む中、面白そうだなと興味を持ってほしい」と話す。720ミリリットル入りで税込み1980円。

宗賀の林農園は、市内の契約農家が育てたブドウの「エステートゴイチ龍眼マセラシオン2024」を1日に発売した。しっかりとした味わいで、720ミリリットル入り税込み3080円。1000本程度を用意する。昨秋のブドウを使い、たるで4カ月熟成させた。オレンジワインは令和4年に初めて醸造、昨年1100本を販売し好評だった。年間60万本分のワイン、ジュースを手掛ける同社ではごく少量だ。添川一寛製造部長は「(時代に合わせて)違うタイプのワインにトライしていかないと。ブラッシュアップし品質を上げていきたい」としている。



