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2025年

松本市の山辺の歴史後世に 住民執筆の冊子完成 地元歴史研究会ら有志 林城跡の特集中心

2025/11/28
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  松本市の入山辺と里山辺を中心とした有志93人でつくる山辺歴史研究会と、町会長で組織する山辺地区開発促進協議会は、冊子『山辺の歴史を探る』(A4判175ページ)を発行した。来年1月に迎える研究会発足50周年に向けた記念事業の一環で、室町時代の信濃守護・小笠原氏が拠点とした国史跡・林城跡の特集を中心に山辺地区の歴史に迫っている。
 歴史に詳しい会員11人が執筆。山城があった場所や針塚古墳などの写真が載ったフルカラーの4ページで始まる。続いて研究会の歴史や活動記録、林城跡が国史跡となった経緯や築城の歴史的経過などをまとめた全26ページの特集を掲載した。このほか三城の開拓史や、藍から養蚕、ブドウ栽培に移り変わった産業の歩みをまとめた内容も目を引く。
 令和5年度の総会で記念事業の実施を決定し、発行に向け準備を進めてきた。冊子(記念誌)の発行は25周年以来で、新旧の2部合わせて主要な山辺史を網羅できる内容にした。21日に350部を発行し、会員に配ったり、市内の公民館・図書館に寄贈したりした。
 研究会は旧山辺学校校舎の保存運動がきっかけとなって昭和51(1976)年1月31日に発足した。来年1月31日には里山辺公民館で記念式典を開く。武田善徳会長(76)は「山辺の歴史を後世に伝える使命感で活動を続けていきたい」と話している。
 余剰分は希望者に1部1500円で頒布している。問い合わせは武田会長(℡0263・27・2233)へ。

50周年の冊子(記念誌)を持つ武田会長(中央)ら

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