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2025年

ガソリン値下がり市民歓迎 政府の補助金増額効果

2025/11/28
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 政府がガソリンの暫定税率廃止に向けた移行措置として段階的に引き上げている石油元売りへの補助金が、27日にさらに5円増額された。松本地方のガソリンスタンド(GS)でも、補助金増額に伴い、ガソリンや軽油、灯油の価格が段階的に値下がりしており、市民から歓迎の声が上がっている。
 ガソリン税に上乗せされる暫定税率は年末に廃止が決まっている。政府は急激な価格変動によるガソリンなどの買い控えなどを防ぐため、石油元売り各社への補助金を段階的に引き上げている。
 今月13日に補助金が5円増額され、GSの店頭価格が下がった。資源エネルギー庁によると、県内の25日時点の店頭価格(1リットル当たり)はレギュラーガソリンが175円で、前週よりも1円20銭値下がりし、補助金が増額される前の今月10日時点の180円からは5円値下がりした。ハイオクガソリンや軽油、灯油も値下がりしている。27日の補助金5円増額により、店頭価格はさらに下がる見込みだ。
 松本市内のGSで給油していた会社員の男性(53)=松本市=は「ハイオクガソリンの車で、価格が高いので省エネを心がけていた。値下げはありがたい」と歓迎した。一方で給油は月に1回ほどという松本市島立の女性(80)は「税収が減ったことで別の負担が増えないか心配」と話していた。
 運送業も軽油価格の値下がりはコスト削減につながると前向きに捉える。観光や路線事業でバス約360台を走らせるアルピコ交通(松本市井川城2)は「為替相場が円安に振れていることもあり楽観視はできないが、1円でも値下がりするのは事業者としてはありがたいこと」としている。
 松本地方のGS運営会社は「ガソリンの在庫があるので、補助金が増額されてもすぐに店頭価格に反映されないことは理解してほしい」と求める。その上で「価格が下がることで遠出が増え、ガソリン需要が高まればありがたい」と期待していた。

松本市内のガソリンスタンドで給油をする来店者

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