塩尻市内 熊の錯誤捕獲が増加 26日時点で8頭
2025/11/28
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塩尻市で本年度、熊がシカやイノシシ用のわなに誤ってかかる「錯誤捕獲」が増えている。26日時点で8頭で、昨年同期より2頭多い。熊が人里に近づき、生活圏内で目撃される機会が増えたことの現れでもある。27日開会の市議会12月定例会に提出した本年度一般会計補正予算案に、放獣手数料40万円(1頭8万円)を追加計上している。
熊の捕獲は県の許可を得て設置したおりで行われるが、シカやイノシシ用のくくりわなに誤ってかかった場合、殺処分せず、麻酔銃などで眠らせて速やかに野生に放つ必要がある。本年度一般会計当初予算に放獣手数料56万円を盛ったが、不足が生じた。先日、熊の出没急増を受けて県が熊の嫌がる行為をして山に戻す「学習放獣」を一時休止し、全頭駆除に方針を切り替えたことから、市は今後くくりわなにかかった場合は駆除するとしている。
市内では本年度、熊とみられる目撃情報が今月26日までに88件あり、昨年同期に比べ20件多い。人的被害は発生していないが、今月には大門田川町の住宅の防犯カメラで撮影されたほか、楢川小中学校の窓サッシが壊される建物被害も出た。



